秘書は見た!

「秘書は見た!」

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秘書は見た!

今月の動きを振り返ると、もう憲法に限る。
これだけアツい憲法記念日もなかったと思う。

5月3日、東京・有明の防災公園で毎年行われている憲法集会に対して、自民党の若手議員が「防災上の重要拠点で大規模集会の許可は慎重であるべき」という趣旨のSNS投稿を行った。

これが、ネット上で大騒ぎに。「憲法集会つぶし」という批判や、「防災フェスはいいのか」といったつっこみが相次いだ。

自民党議員のポストには「公園の一部を所管する国土交通省に対し、問題意識を共有」とあったが、いったい何を共有したのだろうか? 国交省まで「慎重論」なの!?

集会の参加者に気持ちよく参加してもらうためにも、国交省にもろもろ確認してみた。

さらにイベントの担当者にもヒアリング。
うちは憲法集会を企画している人たちを知っているので、このポストの影響を直接聞いてみたら、「(政府や東京都からの連絡は)特に何もないなあ」とのこと。ただ「手続きはかなりきちっと求められてるよ」と詳細に説明してくれた。

結果、以下の3点を確認した。

<確認①>当該公園は、国と東京都がそれぞれのエリアを管理している(ほぼ半分ずつ)。憲法集会が行われるのは都側である。都側は、被災地外からくる広域支援部隊やボランティアのオープンスペース、物資置き場などとして柔軟に活用される。

<確認②>もっとも緊急性の高いヘリポートの利用確保を中心に、撤収期限は「発災後12時間」をめざして段階的に定められている。「50メートル以内は1時間以内に撤去(高さ制限なし)」など、主催者側はすべてクリア。主催者側はその基準に沿ってステージなどの設置・撤収計画を立て、都から使用許可を得ている。避難時の整理誘導についても、都側の要請に基づき人員を確保している。

<確認③>そもそも当該公園は、平常時には「魅力的な憩いの場」として利用されることが計画で定められ、整備にあたっては国費も投じられている。イベントの開催は、発災時の運用に支障をきたさない限り、本来目的に沿ったものである。

そのあたりの経緯を、資料もつけて以下のポストに載せたところ、一気にのべ127万再生回数を超えた。

<長すぎて4分割!>

さらに、この間辻元が指摘していた論点=いまの国会の改憲論議をこれまた長文投稿で「検証」という名の「論破」。
5月3日の午前に投稿し、またたくまに広がった。こちらは83万再生。

実は「辻元さんは有明に行くんですか?」と何人かの人に聞かれた。
それで、辻元に「今年はどうしますか」と確認したところ「地元大阪・高槻のピースウォークに参加するよ。行くって言ってあるし」と辻元。

5万人と発表された有明集会と比べたら、ほんの小さな数十人の手作り感あふれるパレードだが、「やっぱり自分の暮らす町から発信するのは大事だと思う」と元気に出て行った。

また、辻元が「これちゃんと言わなきゃ」とこだわったのが「旧宮家の男系男子の養子縁組」問題。

ジェンダーの観点からも問題だらけなのだが、そもそもなぜ養子縁組が禁止されているのか、ちゃんと議論されていないと思ったのだ。

禁止されている重要な理由は、「争いが生じる種」になるから。
公式な場で有識者がそう指摘しているが、その大元はなんと明治22年に伊藤博文・初代総理大臣がした発言なのだ。

「養子を為すことを禁ずるは、宗系紊乱(ぶんらん)の門を塞(ふさ)ぐなり」

保守を自認する人たちが、先達の言葉を無視する傾向にあることが本当に疑問だ。安倍政権以降、そうした動きは恒常化していて、安倍総理を師匠とする高市総理の元でさらにエスカレートしている気がする。

そういえば、雑誌(週刊ポスト)の取材で「安倍総理と高市総理の違いについて」聞かれた。辻元がいうには、
・安倍さんはチームプレーヤー。高市さんは単独プレーが目立つ。
・安倍さんはルールチェンジャーだったが、高市さんはルールを壊した意識もない。

例えば安保法制のときの安倍総理は、閣議決定や人事という裏技を使って法解釈を変えた。このとき、「内閣法制局長官は内閣法制局次長からの昇格人事」という慣習を破って、国際法の専門家であり、解釈変更を持論に持つ元外務官僚を長官にねじこんだ。

法律論の世界では、国際法の人たちというのはちょっと異質なんだそうだ。その元外務官僚は安倍総理とタッグを組んで歴代の政府解釈をねじ曲げていった。
そして、集団的自衛権の限定行使へ道を開いてしまった。

いま思い出してもムカムカするのだが、それでも安倍総理は周到だった。外形的には文句が出づらいように整えてから、物事を動かしていた。

それに対して高市総理は、調整もせず、官僚の制止も無視して、自分の考えをまき散らす。台湾有事答弁がそれで、戦後最悪のエネルギー危機を迎えようとしているいま、隣国との関係が最悪、という状況を勝手に作り出した罪は大きすぎる。
挙げ句の果てには「質問した方が悪い」といわんばかりの答弁だ。長年秘書をやってきて、そんなロジックは聞いたことがない。

このタガの外れっぷりが象徴的に出たのが、「自民党大会で」「自衛隊音楽隊員が」「制服着用で「国歌を歌唱した」問題だ。

<これまた長すぎて5分割!!>

辻元は、次の二つの論点を提示した。

★過去の重要答弁がある→『山下元利防衛庁長官答弁』(昭和54年4月19日、同5月22日)
・政治目的がはっきりしている大会の出席については慎重な配慮が必要
・音楽隊の参加については疑惑を招かないよう努力する

★内部資料を発掘→防衛省人事教育局発行『服務ハンドブック』(平成21年6月発行)
・隊員が国の最強の武装集団の構成員としての地位からくる制約である。[85頁]
・法規から逸脱した武力と政治権力との癒着が国家体制を崩壊にもたらすことは、歴史の事実が証明しているところであり、かかる理由から、隊員に対して政治的行為の厳しい制限が課されている。[85頁]
・自衛隊における制服等の着用は(略)組織の一員であることの識別を容易にする。[36頁]

これらを読めば、「政治権力との癒着」の防止こそ、自衛隊員に「政治的行為の制限」をかける理由だったことは明白だ。

政府与党は「国歌を歌うことは政治的行為ではない」と矮小化しようとしているが、ポイントは「自民党大会は政治的目的のある会合」という点だ。
まさに「政治権力との癒着」を疑われる行為そのものズバリをやってしまったのだ。

一義的にはこんな企画を組んだ自民党が悪い。当たり前である。このポストをする前までは、自民党は「うちは悪くない」の一点張りだったが、しぶしぶ鈴木幹事長が「配慮すべきだった」と認めた。

防衛省もおろかだった。「違法かどうか」でたたかって、隊員を守れると思った時点でアウトだ。
これ、違法認定されたら刑事罰ですよ。判断した人たちも共同正犯になりかねない。そんな事案に現職の隊員を巻き込んではいけなかった。

政治解決以外に道はなかった。
せっかく防衛省には「次期総裁候補」の「小泉防衛大臣」がいるのだから、彼に間に入ってもらって取り下げてもらえば良かったではないか。あ、ツーショット写真を喜んでSNSに上げるくらいだから、「期待しても無理。むしろやれっていわれる」と判断されたのかもしれないが。つくづく不幸である。

ただ、永田町にはこんな話がある。
「事前に防衛省の政務三役が了解していた」説である。
というのは、オファーを受けた音楽隊員が上司に相談した以上は、何らかの決裁文書があるはずなのだ。確かにうちも請求しているのだが、いまだに待たされている。

うち以上にこの問題を追っかけている議員事務所の秘書さんから聞いたのだが、なんと決済文書は存在しないらしい。
「口頭で了承していたらしいよ」

なんと! 文書が出てこないはずだ。
そして、こんなややこしい案件を、イチ担当者レベルですぐにOKを出すはずがない。
考えられるのは、ハイレベルの議員の関与・・・?

ということで、混迷を極める永田町である。

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